歯性感染症を考える会

令和7年総会・症例検討会

 

令和6628() 15時より

於 肥後橋 徐園 (北京料理)

総会

                   司会 大阪歯科大口腔治療学講座

仲間 ひとみ

会長挨拶                   伊丹市開業 坪井新一

 

挨拶の後、坪井会長が辞意を述べられ、次期会長には小川歓が就任することになりました。

 

 

連絡事項                         小川 歓

 

★坪井会長の後を受けて小川歓が自分も充分高齢なので早い時期に細菌学教室OBの山根先生にお願いしたいと述べました

 

 

症例検討会

       抄録

. MORITA 根管治療機器「ルートZX3」の紹介

株式会社モリタ 中元 秀樹

 

根管長測定機にオプションで機器を増設することでHFC機能も使え、根管の無菌化にも一助になることをご紹介いただきました。

当会でも過去に高周波を根尖に照射してその予後をご報告された先生がいらっしゃり、そのデータと比較などすると更に有用性が認識されるかと思いました。

また、その際にも無菌検査による根尖部の確認が必要だという事も確認いたしました。

 

 

 

2. 口腔細菌検出装置「オルコア」の根管内無菌検査応用への可能性

             大阪歯科大学准教授 山中 武志

 

 「オルコア」は歯周病治療において増悪因子となるP.gPorphyromonas gingivalis)菌、Treponema denticolaTannerella forsythiaをチェアーサイドで検出できる装置です。 これを根尖性歯周炎の治療時に根管及び根尖部の無菌化に応用する可能性についてお話しさせていただきます。

 

遺伝子配列の検出により特定の菌種(主に歯周病原細菌)の有無を判定する機器ですが、今後一般細菌全部に共通の遺伝子配列を検出できるように改良すれば無菌検査にも応用可能になる将来性を示唆していただきました。開発元のオルコア様と協力して検討すれば培地を使用する培養検査より簡単で短時間に無菌確認ができるようになるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

3.口腔細菌検出装置「オルコア」のご紹介 

株式会社オルコア

 

 歯垢内の歯周病原細菌の検出をチェアーサイドで迅速に行えるオルコアの紹介。

実際の機器でPorphyromonas gingivalis,Tannerella forsythia,Treponema denticola の検出する体験をさせていただきました。

小川歓の歯周ポケットが深い部位からはPorphyromonas gingivalisが検出されました。

 

 

4. 「オルコア」、日常臨床での使用例                    

豊中市開業 中垣 直毅

 

 私は以前よりオルコアを日常臨床に取り入れて歯周病治療の診断、治療方針、予後の判定に役立てています。実際の臨床例等をお示ししてご紹介させていただきます。

 

日常臨床で患者さんの動機づけや病状説明にオルコアを導入されている当会の会員である中垣先生に実際どのように活用されているのか、どのような効果があるのか、

それに関連して如何に日常臨床で患者さんの関心を呼び、計画的でトータルなオーラルケア、ひいては全身管理に導くのかとういうことについて詳しくご説明いただきました。

 

5.下顎第一大臼歯近心根の頬舌的弯曲、しくじり例

大阪市開業 小川 歓

 

歯根の湾曲にはいつも惑わされます。近遠心的なものはデンタルレントゲンで判定可能ですが、実際は頬舌的にも湾曲しており立体的な想像力と対処が必要になります。まして近遠心的にはストレートに見える根管が頬舌的に湾曲していると、安易に拡大、根管形成、根尖の拡大を行うと間違った方向への穿通をしてしまいます。CT画像があれば予め頬舌的な弯曲も把握できますが、把握できてるのと綺麗に拡大、根管形成できるのとは別物です。そんな失敗例やリカバリ例をご紹介します。

 

時間切れにより発表を中止いたしました。

 

 

 

  懇親会は総会終了後に和気あいあいのなか行われました。活発な質問や意見交換の場でした。